【2025年最新】VOBをMP4に変換する方法|無劣化・無料ソフト・結合も解説

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「DVDから取り出したVOBファイルがPCで再生できない…」「複数のVOBファイルを一つにまとめてスマホで見たい」「VOBをMP4に変換したいけど、画質の劣化が心配…」そんなお悩みはありませんか?VOBファイルはDVDの標準形式ですが、PCやスマートフォンでの再生・編集には不便なことが多いです。そんな時、最も簡単で確実な解決策が、汎用性の高いMP4形式への変換です。この記事では、2025年の最新情報に基づき、VOBをMP4に変換するためのあらゆる方法を徹底解説。画質を損なわない「無劣化に近い」高画質変換のコツ、HandBrakeなどの定番無料ソフト、インストール不要のオンラインツール、そして複数のVOBファイルを一つに結合する方法まで、初心者の方でも安心して取り組めるよう具体的な手順でガイドします。

【最重要】VOBファイルの変換と著作権について:始める前に必ずお読みください

VOBファイルは通常、DVDから抽出されます。このDVDリッピング(抽出)行為と、それに続くVOBファイルの変換は、著作権法に深く関わっています。

  • 技術的保護手段(コピーガード)の回避は違法です:市販されている映画DVDやレンタルDVDの多くには、CSSやCPRMといったコピーガードが施されています。このコピーガードを技術的に解除してVOBファイルを抽出する行為は、たとえ個人的な利用目的であっても著作権法違反となります。
  • 私的利用の範囲:ご自身で撮影したホームビデオなど、著作権保護(コピーガード)のかかっていないDVDから抽出したVOBファイルを、個人や家庭内で楽しむためにMP4に変換することは、私的利用の範囲内として認められています。
  • 変換したファイルの取り扱い:変換して作成したMP4ファイルを、インターネット上にアップロードしたり、他人に配布・販売したりする行為は、重大な著作権侵害となります。

結論:本記事で紹介する方法は、著作権保護のないVOBファイル、またはご自身が著作権を有するVOBファイルを対象としています。市販・レンタルDVDからのリッピングや変換は、法律に抵触するリスクがあることを十分にご理解の上、ご自身の責任において日本の法律を遵守してください。

1. VOBファイルとは?MP4に変換する理由とメリット

VOB(Video Object)は、DVD-Video規格で定められた動画ファイルのコンテナ形式です。DVDディスク内では、通常「VIDEO_TS」というフォルダの中に、`VTS_01_1.VOB`、`VTS_01_2.VOB`のように、約1GBごとに分割されて保存されています。このファイルには、MPEG-2形式の動画、AC-3やLPCM形式の音声、字幕などのデータが含まれています。

VOBファイルをMP4に変換する理由

  • 互換性の問題:VOBファイルは、PCの標準的な動画プレーヤー(Windows Media Playerなど)やスマートフォン、タブレットでは直接再生できないことがほとんどです。
  • ファイル管理の煩雑さ:DVDのコンテンツは複数のVOBファイルに分割されているため、一つの動画として扱うには結合する手間が必要です。
  • ファイルサイズの大きさ:VOBで使われているMPEG-2コーデックは、現代のH.264やH.265 (HEVC) と比べて圧縮効率が悪く、ファイルサイズが大きくなりがちです。

これらの問題を解決するため、より圧縮効率が高く、あらゆるデバイスで再生可能なMP4形式に変換することで、動画の視聴、管理、共有が格段に便利になります。

2. VOBをMP4に「無劣化」で変換できる?画質を維持する変換のコツ

よく「無劣化でVOBをMP4に変換したい」という声を聞きますが、厳密な意味での無劣化変換は難しいのが実情です。

  • VOBの中身:動画は主に「MPEG-2」というコーデックです。
  • MP4の中身:動画は主に「H.264」または「H.265(HEVC)」というコーデックです。

このように、中身の動画コーデックが異なるため、VOBからMP4への変換には**「再エンコード(再圧縮)」**という処理が必ず発生します。再エンコードを行う以上、理論上はわずかな画質劣化が避けられません。

しかし、心配は不要です。 変換ソフトの設定を適切に行うことで、人間の目ではほとんど違いが分からない「無劣化に近い高画質」で変換することが可能です。これを指して「無劣化」と表現されることがよくあります。

高画質を維持するポイント

  • 高ビットレートを維持する:変換時の動画ビットレートを十分に高く設定します。元のVOBファイルのビットレート(通常4~8Mbps程度)と同等か、それ以上に設定すれば、画質の劣化を最小限に抑えられます。
  • 2パスエンコードを利用する:時間がかかりますが、動画全体を一度解析してから最適なビットレート配分でエンコードするため、より高品質な仕上がりになります。(HandBrakeなどで設定可能)
  • 高品質なエンコーダを選ぶ:変換ソフトによってエンコーダの性能は異なります。実績のあるソフトを選ぶことが重要です。

3. VOB MP4変換の主な方法:無料ソフト・オンライン・有料ソフトの比較

VOBをMP4に変換するには、主に以下の3つの方法があります。それぞれのメリット・デメリットを理解し、自分に合った方法を選びましょう。

変換方法 メリット デメリット こんな人におすすめ
無料PCソフト
(HandBrake, VLCなど)
・完全無料
・高機能、詳細な画質設定が可能
・ファイルサイズや時間に制限なし
・VOBファイルの結合も可能
・PCへのインストールが必要
・一部ソフトは操作がやや複雑
・コストをかけたくない人
・画質にこだわりたい人
・複数のVOBファイルを扱いたい人
オンラインツール
(Convertioなど)
・インストール不要で手軽
・簡単な操作
・ファイルサイズ制限がある
・変換に時間がかかる
・セキュリティ面の不安
・画質設定が限定的
・ごく稀に、小さなVOBファイルを変換したい人
有料PCソフト
(iSofter 動画変換など)
・簡単な操作性
・高速変換
・豊富な編集機能
・メーカーサポートあり
・費用がかかる ・PC操作が苦手な初心者
・頻繁に変換作業を行う人
・サポートの安心感が欲しい人

4. VOB MP4変換ソフト徹底比較|無料・有料おすすめと選び方

VOBからMP4への変換に対応したソフトウェアの中から、特におすすめのものを紹介します。

4-1. 【無料】定番VOB MP4変換フリーソフト3選 (HandBrake, VLC等)

コストをかけずにVOBをMP4に変換したいなら、以下の無料ソフトが非常に強力です。

HandBrake (Windows/Mac/Linux) - 品質重視ならコレ!

高機能な無料動画エンコードソフトの決定版。VOBファイルを読み込み、高品質なMP4に変換できます。詳細な画質・音質設定、豊富なプリセット、字幕や音声トラックの選択、そして複数のVOBファイルを自動で結合して一つのファイルとして扱う機能も備えています。
メリット:完全無料、高機能、詳細な設定、VOBファイル結合に対応。
デメリット:UIがやや専門的。
HandBrake公式サイト (英語)

XMedia Recode (Windows) - 多機能で使いやすい

非常に多くのフォーマットに対応した高機能な無料動画変換ソフト。VOBをMP4に変換する際も、詳細なパラメータ調整が可能です。UIも日本語に対応しており、HandBrakeより直感的に操作できると感じるユーザーも多いです。
メリット:対応フォーマットが非常に多い、日本語対応、多機能。
デメリット:Windows専用。
XMedia Recode公式サイト (英語)

VLC Media Player (Windows/Mac/Linux) - 手軽な変換に

主にメディアプレーヤーとして有名ですが、簡易的な動画変換機能も搭載。「メディア」→「変換/保存」からVOBファイルを選択し、出力プロファイルでMP4を選んで変換できます。手軽ですが、詳細な設定はできません。
メリット:完全無料、プレーヤー兼変換、クロスプラットフォーム。
デメリット:専用ソフトに比べ設定の自由度は低い、操作がやや独特。
VLC公式サイト (日本語)

簡単な操作で手軽に変換したい、またはサポートが欲しい場合には有料ソフトも選択肢になります。

iSofter 動画変換 (Windows)

VOBをはじめ、FLV, MOV, AVI, WMV, MKVなど、ほぼ全ての動画をMP4に変換できる多機能ソフト。iPhone 16/15やAndroidスマホ向けの専用出力プロファイルが豊富で、初心者でも迷わず変換できます。動画カット、結合、字幕追加などの編集機能も搭載。高速変換を謳っています。
メリット:多機能(多様なフォーマット対応、デバイス別プリセット、編集機能)、シンプルな操作性。
デメリット:有料。
無料体験版ダウンロード:iSofter 動画変換

5. 【無料】HandBrakeを使ったVOB MP4変換手順 (結合も可能)

画質にこだわりつつ無料で変換したい場合に最もおすすめなのが「HandBrake」です。複数のVOBファイルをまとめて一つのMP4にする手順を解説します。

  1. HandBrakeを起動します。「ソース選択」画面で「フォルダ(バッチスキャン)」を選択し、VOBファイル群が保存されている「VIDEO_TS」フォルダを指定します。HandBrakeが自動的に中身を解析し、メインタイトルを選択します。
  2. 「概要」タブの「コンテナ」で「MP4」が選択されていることを確認します。
  3. 簡単な方法:画面右側の「プリセット」から目的に合ったものを選択します(例:「Fast 1080p30」など)。これだけで適切な設定が適用されます。
  4. 品質を調整する方法:「映像」タブを選択します。「品質」の「コンスタントクオリティ」スライダー(RF値)を調整します。DVDソースの場合、RF値は20前後が標準的です。数値が小さいほど高画質・大容量になります。
  5. 「音声」タブや「字幕」タブで、MP4に含めたい音声トラックや字幕トラックを選択します。
  6. 画面下部の「保存する名前」で出力ファイル名と保存場所を指定します。
  7. 画面上部の「エンコード開始」ボタンをクリックすると、VOBファイルが結合されながらMP4への変換が始まります。

HandBrakeは、フォルダを指定するだけで分割されたVOBファイルを自動で認識し、一つの動画として扱ってくれるため、結合の手間が省けて非常に便利です。

6. 「iSofter 動画変換」を使ったVOB MP4変換手順 (簡単操作)

ここでは、元の記事で紹介されている有料ソフト「iSofter 動画変換」を使用し、簡単な操作でVOBをMP4に変換する手順を解説します。

Step1: VOBファイルの読み込み

「iSofter 動画変換」を起動後、「追加」ボタンから「ファイルの追加」を選択し、変換したいVOBファイルを全て選択してソフトに読み込みます。(複数のVOBファイルを結合したい場合は、読み込んだ後に結合機能を選択します)

iSofter 動画変換にVOBファイルを追加

Step2: 出力形式をMP4に指定

「プロファイル」のドロップダウンリストから、「動画形式」カテゴリ内の「MP4」を選択します。iPhoneやAndroidなど、特定のデバイス向けのMP4プロファイルも用意されています。

iSofter 動画変換で出力形式をMP4に設定

Step3: VOBからMP4への変換開始

出力先フォルダを指定した後、「変換」ボタンをクリックすると、VOBからMP4への変換が開始されます。

iSofter 動画変換でVOBからMP4への変換を開始

7. 【重要】複数のVOBファイルを結合して一つのMP4に変換する方法

DVDから抽出したVOBファイルは、`VTS_01_1.VOB`, `VTS_01_2.VOB`... のように約1GBごとに分割されています。これらを一つの動画として再生・管理するには、変換時に結合する必要があります。

  • HandBrakeの場合:上記で解説した通り、「フォルダ」を指定して読み込むことで、メインタイトルに含まれるVOBファイルを自動的に連結して処理してくれます。これが最も簡単な方法です。
  • XMedia Recodeの場合:複数のVOBファイルをリストに追加した後、それらをすべて選択し、リスト下の「結合」などのオプションを有効にすることで、一つのファイルとして出力できます。
  • 有料ソフトの場合:「iSofter 動画変換」のように、リストに追加したファイルを選択して「結合」ボタンを押す機能が搭載されていることが多いです。

単純にVOBファイルを一つずつMP4に変換してしまうと、動画がぶつ切りになってしまうので、必ず結合機能を使うか、フォルダ単位で読み込めるソフトを利用しましょう。

8. VOB MP4変換ができない?よくあるトラブルとFAQ

Q1: VOBファイルが変換ソフトに読み込めない。
A1: ファイルが破損している可能性があります。VLCなど、再生能力の高いプレーヤーで開けるか試してみてください。また、コピーガードが解除されていない暗号化されたVOBファイルは、多くのソフトで読み込めません。
Q2: 変換後のMP4で音ズレが発生する。
A2: VOBファイル特有の問題で、音声と映像の同期情報がうまく引き継げない場合に発生することがあります。別の変換ソフトを試すか、ソフトの音声同期補正機能(あれば)を使ってみてください。VLCでの再生時に音ズレがなければ、変換設定の問題である可能性が高いです。
Q3: 変換後のMP4に字幕が表示されない。
A3: VOB内の字幕は特殊な形式(DVD Subtitle)のため、変換ソフトが対応していないと引き継げません。HandBrakeなどの高機能ソフトでは、字幕トラックを選択し、映像に焼き込む(ハードサブ)か、再生時にON/OFFできる形式(ソフトサブ)でMP4に含めるかを選択できます。
Q4: 変換に非常に時間がかかる。
A4: VOBからMP4への変換は再エンコードが必要なため、動画の長さやPCのスペックによっては時間がかかります。特に高画質設定(高ビットレート、2パスエンコードなど)にすると処理時間は長くなります。これは正常な動作です。

9. まとめ|最適なVOB MP4変換方法で動画を快適に楽しもう

DVDから抽出したVOBファイルは、PCやスマートフォンで扱うには不便ですが、汎用性の高いMP4形式に変換することで、その活用範囲は大きく広がります。この記事では、画質を極力損なわずに変換するコツ、HandBrakeなどの優れた無料ソフトを使った具体的な手順、そして複数のVOBファイルを一つに結合する方法などを解説しました。

VOB MP4変換のポイント:

  • 著作権を遵守する:コピーガードのかかった市販・レンタルDVDからの変換は法律に抵触するリスクがあることを理解しましょう。
  • 画質設定が鍵:「無劣化」に近い品質を目指すなら、ビットレートを適切に設定することが重要です。
  • 結合機能を活用する:分割されたVOBファイルは、必ず結合機能を持つソフトで一つのMP4にまとめましょう。HandBrakeが簡単でおすすめです。
  • まずは無料ソフトから:HandBrakeやXMedia Recodeといった高機能な無料ソフトで、ほとんどのVOB MP4変換は可能です。まずはこれらを試し、操作の簡単さやサポートを求める場合に有料ソフトを検討するのが良いでしょう。

 

この記事で紹介した情報が、あなたのVOBファイルに関する悩みを解決し、大切な映像コンテンツを様々なデバイスで快適に楽しめるようになるための一助となれば幸いです。